「日本の庭もここまで来た!」との高い評価

 旭川空港から車で約30分。一面に広がる田園風景の中に、「上野ファーム」の英国式ガーデンがあります。この庭は、日本に「ガーデニング」を紹介したことで知られる全国誌「BISES(ビズ)」の「ガーデニング大賞」で、全国から応募があった520点の中から満場一致でグランプリを受賞。ガーデニング界のオリンピックともいわれるコンテストで「日本の庭もここまで来た!」と、高い評価を受けたのです。
 この雑誌の創刊時からのファンである私(きょん)としては、グランプリに選ばれたのが北海道、それも旭川の庭であることにすごく感激しました。だってそれまで、全国の都市の中で、北海道はまだまだガーデニング後進地のような扱いを受けていたのですもの。
 まだ雪が残る3月下旬、今期のオープン準備で大忙しの上野ファームを訪ねました。

100年以上の歴史を持つ農場

 「まさかグランプリに選ばれるとは思ってもいなかったので驚きました」と話すのは、この庭を作った上野悦子さんと砂由紀さん母娘。上野ファームの庭は約2千坪と広大なので、家族全員で庭の手入れをしています。
 上野家は、100年以上続く米作農家。ひいひいおじいちゃんの代にこの地に入植し、原野を開墾して田畑を作ってきました。入植当初は、寒冷地の旭川で米作りは不可能とされていました。しかし、入植者たちのフロンティア精神で旭川での米作りが成功。今では北海道一の米どころとして名を馳せています。
 4代目になる砂由紀さんのお父さんは、安全で品質の良い米作りに力を入れる一方で、「農村の景観をもっと魅力的にしたい」と考えていました。同じ思いを抱いていたお母さんの悦子さんは、1983年にハーブや1年草で小さな花壇を作りました。これが現在に続く2千坪のガーデンの始まりでした。

花を通して広がる、様々な出会い

 その後は、宿根草を中心とした英国式ガーデンに魅せられ、花の種類や庭面積も年々増えていきました。そして、2000年、アパレル関係の仕事をしていた砂由紀さんが英国に留学して本場のガーデニングに触発され、帰国して本格的に上野ファームの庭づくりに参加。口コミで地域の人たちに魅力が伝わっていた上野ファームは、「BISES(ビズ)」のグランプリ受賞でさらに注目され、多くの人が訪れる場所になりました。海外から取り寄せた珍しい花も多いので、「この花が欲しい!」という希望に応えて「丘のふもとの小さな苗屋」がオープン。輸入雑貨のコーナーやカフェもできました。庭でのコンサートも評判です。
 「フラリと立ち寄っていただいて、風のそよぎや花の表情などを感じて、気持ちの良い時間を過ごしていただければうれしい」と砂由紀さん。「庭づくりだけではなく、地域の様々な分野の方とコラボレートして、旭川ならではの文化を発信していきたい」と夢は大きく広がります。(by きょん)
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上野ファームガーデン
旭川市永山町16丁目186番 T&F.0166-47-8741
オープン/2006年4月29日(土)〜9月末
    午前10:00〜午後5:00まで
    ※入場は無料です。
 ★毎週月曜日定休日 ただし5月1日(月)は休まず営業
地図など詳しくは下記のHPで。
http://www.uenofarm.net/

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上野ファームのグランプリ受賞を伝える、「BISES(ビズ)」の誌面

 


四季折々に表情を変える花たち。雑貨ショップや苗屋さんも大好評

 


多くの人が訪れます。ガーデン内でのコンサートなども人気

 


ガーデンを散策したあとは、カフェでほっと一息